眼瞼下垂 (目の周辺)
眼瞼下垂とは、まぶたの開きが悪い状態で、大きく分けて病的なものと美容的なものがあります。病的なものは、黒目の中央にある、瞳孔が隠れるほど下がってしまったもので、美容的なものは、黒目の上方が被っているが、瞳孔まで下がっていないものです。
原因は、生まれつきの先天性のものや、加齢とともに徐々に下がってくるもの、アトピー性皮膚炎などでまぶたに強い刺激が与えられることで起きてしまうものなどがあります。手術方法は、眼瞼挙筋(瞼を上げる筋肉)の機能があるか否かで方法が違います。
先天性の眼瞼下垂の方以外のほとんどの方は、眼瞼挙筋の機能はありますので、二重の幅を決めて、まぶたを切開し挙筋腱膜を瞼板に固定します。
先天性の方は、挙筋機能がほとんどないため、代わりのもの(頭や太ももの筋膜か人工物のゴアテックス)を移植することになります。
その他に、まぶたのたるんだ皮膚による眼瞼下垂もありますので、鑑別をして手術方法を選択します。下垂の程度が小さく、たるみのない方は切開しない手術方法(まぶたの裏側から行う)もあります。
一般的な手術の流れ
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1)カウンセリング
カウンセリングで、希望の形と方法を伺い、実際のまぶたの状態を拝見して、納得のいく、ベストな方法を選択していただきます。
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2)麻酔
麻酔は、基本的には局所麻酔です。まぶたの表側に注射します。一瞬ですが、怖いので別の方法を希望される方もおられます。1つは麻酔テープを30分貼ってから手術を行う方法です。痛みはほとんどなくなりますが、この方法でも不安な方は、ガス麻酔か静脈麻酔をして手術を行うことも可能です。ただし、健康状態によって不可の場合もあります。
また、食事制限(6時間絶飲食)がありますので当日すぐに手術をすることが出来ない場合もありますし、麻酔料金が手術料金とは別にかかります。
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3)手術
手術時間は、まぶたの厚みなど個人差はありますが、1時間~2時間くらいです。
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4)術後
術後は15分クーリングをして帰宅します。7日目に抜糸に来ていただきます。
手術後の経過
個人差はありますが、腫れは7日で落ち着きます。
場合によって内出血が出ることがあります。
手術中に力が入ってしまうと起こりやすいので、リラックスして受けられるといいです。
3か月で二重のラインはより自然になります。術後違和感や痛みが続く場合は、糸が出ていたり、まつ毛が絡んでいたり、感染を起こしていることが考えられますので受診することをお勧めします。