医師コラム
二重を狭くしたい!!!
二重を狭くすることは、広くすることよりも数段難しいです。ちょっと工夫するだけで狭くできることもありますが、すごく難しい方もいらっしゃいます。
二重の幅を変える要因となるものを、ご存知でしょうか?
同じ幅の二重でも、広く見えたり、狭く見えたりします。
びっくりした時のように、まぶたを、ぐいっと最大に開けると、二重は狭くなります。
逆に、まゆ毛を持ち上げると二重は広くなります。二重の広さには、目を開ける力と、まゆ毛の動きが絡んできます。
つまり、目を開ける力が弱いと二重は広く見えますので、目力アップ手術をすると狭くすることが出来ます。
目力はあるが、まゆ毛を上げるくせのある方は、ボトックス注射をすると、まゆ毛があがりにくくなり、二重が狭くなります。ただし、目力がないのにボトックス注射をしてしまうと、目が開きにくくなりますのでおすすめ出来ません。
埋没手術で、広すぎる二重を作ってしまった方は、糸を抜き取ると元の幅に戻すことが出来ます。ただし、手術後しばらくは腫れのため二重は広くなっていますので、焦らないで1か月くらいは様子をみていただくとよろしいかと思います。
切開法で広すぎる二重を作ってしまい、半年経過しても改善されなく、狭くしたい場合は、目の開きがよいかどうか、二重の幅は何ミリで作られているか、二重にかぶさる皮膚がどのくらい残っているかで手術方法を選択します。
まぶたの開きがよくない方は、まぶたを開く手術をすると二重を狭くすることが出来ます。
まつ毛の生え際から切開線までの距離が、二重の幅になりますが、この幅が広い場合は、幅を狭くして固定位置を下げることで、二重を狭くすることができる場合もありますが、単に狭くしただけでは見た目の二重が狭くならないこともあります。
さて、ここからが問題です。目の開きがよくて、まつ毛から切開線までの二重の幅が15mm程度と広く、二重にかぶさる皮膚のあまりがほとんどない方、目を閉じるのが精いっぱいのぱつんぱつんの二重の方は、狭くする手術を切開だけで行い成功する確率は、70-80%です。特にまぶたの皮膚が厚い方は厳しい結果となってしまいます。
基本的に、切開ラインはそのままにして、新たに狭くしたい幅で切開を追加します。前回の手術で出来た癒着を丁寧にはがし、まぶたを開閉しても引き込まれないことを確認して、眼窩脂肪を下げれるようであれば下げて、二重を作ります。皮膚を縫うときも、お傷を閉じた後、広い二重に戻らない様に、狭い二重のところで皮膚が折れ曲がるように固定します。この固定は抜糸まで1週間行いますので、しばらく目が閉じにくくなります。眼軟膏で眼球の乾燥を防ぎます。
切開して癒着を剥がし、このような固定をすると、ほとんどの方は二重を狭くすることができます。ただし、100%ではありません。この方法でも、抜糸後広い二重に戻ってしまう方は、もう一つの方法があります。
それは、脂肪移植です。きしめんのように幅広の薄い脂肪を、二の腕から取ってきて、広い二重の裏側に縫い付けます。そうすると、二重を狭くすることが出来ます。ただし、移植した脂肪の厚みで、目を閉じたときまぶたが盛り上がります。それが嫌で、移植する脂肪を薄くしすぎると二重を狭くできなくなってしまいますし、厚い脂肪をのちに切除するとまたもや広い二重に戻ることもあります。
脂肪移植まで持ち込まずに、二重を狭くすることが出来るといいのですが・・・